新潟市東区山木戸 内科

 

【院長コラム】体重減少について

〇体重減少について

体重減少は、がんを疑う「警告症状」の1つです。よく「どのくらい体重が減ったら病的な体重減少ですか?」と聞かれますが、意図せず6~12ヶ月の間に5%以上の体重減少がある場合は、医学的に病的な体重減少と考えます(体重60kgの方であれば3kg程度に相当します)。もちろん1-2か月の短期間であっても体重減少や食欲不振が続く場合は、医療機関の受診をお勧めします。

〇消化器領域における体重減少を来す病気

胃がん・大腸がん
体重減少を来す場合は、「がん」を疑います。消化器領域では、特に胃がん(がん死亡数第3位)・大腸がん(がん死亡数第2位)の頻度が高いため、胃カメラや大腸カメラをお勧めします。もちろん、その他のがんでも体重減少を来すことが多いです。

すい臓がん
すい臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、初期段階では全く症状がでないこともおおく、予後の悪いがんとして有名です。すい臓は、血糖値を下げるインスリンというホルモンを分泌しています。何週間も背中の痛みがつづく場合や糖尿病の数値が急に悪化した場合なども、すい臓がんが疑われますので、一度検査をお勧めします。簡易検査として血液検査や腹部超音波検査、精密検査としてCTやMRI検査があります。

機能性ディスペプシア
機能性ディスペプシア(FD)は機能性消化管障害の一種で、目に見える異常がないにも関わらず、様々な腹部の違和感の原因となります。症状の一つに「食後の腹満感」があります。少量の食事ですぐにお腹がいっぱいになり、意図せず食事量が減り体重減少原因となり得ます。
 

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